仕事は好きではないが、この日に関しては楽しみにしていたことがあった。
それは、午前の仕事が終わったら、出張があったことである。
しかも場所は北海道は札幌。
私はその当時、北海道に2度行ったことがあるが、
札幌は初めてだったこともあり、すごく楽しみだったのだ。
私は会社が昼休みに入るや否や、
「じゃあ、行ってきます!」と大きなカバンを持って、
完全ににやけながら、札幌へと向かったのである。
職場を出て、あれこれと乗換をした後、関西国際空港にたどり着いた。
まだ昼ごはんを食べてなかったので、ここで遅い昼食をとることにした。
せっかくだからと、カレーを食べた。
そして飛行機に搭乗。
しばらく旋回しながら、高度を上げた飛行機は、
北海道方向へと向かってまっすぐ飛び始めた。
向かって右側には富士山が見えた。
この日は快晴!文句なしの晴れ間が広がっていたこともあり、
石川県上空なのに、富士山がはっきりと、そしてきれいに見えた。
そしてしばらくして、津軽海峡を越えた飛行機は、
着陸態勢へと入っていった。
それまで私は北海道に2度来たことがあったが、
いずれも電車で来たために、遠いイメージしかなかったのだが、
飛行機で来るとあっという間であった。
だから、眼下に北海道の大地が見えても、
そこが北海道とは思えずにいた。
でも、そこは北海道なのである。
そして飛行機は着陸した。そう、新千歳空港である。
そこから電車に乗り、札幌へと向かった。
新千歳空港から札幌までは遠い。
でも、電車を使えば、意外と速いようだ。
ボケッと外を眺めている間に、札幌駅に到着した。
もう夕方になっていた。
黄昏時の札幌駅もまた良いものである。

札幌駅…すごききれいで、
何となく見たことはないけど、想像の域で「北海道大学の校舎」っぽい。
そんな感じであった。
でも、この日の宿舎は「すすきの」にあったため、
地下鉄で「すすきの」に移動した。
北の歓楽街「すすきの」は人だかりが出来ていたが、
ネオンもきれいで、「あぁ、ススキノだ」と思うほどだった。