傘を刺さなければならないほど、雨に見舞われたことはなかった。
沖縄・那覇から船に乗り4時間。
やっとたどり着いた久米島なのに、雨という天気。
本当ならスカイブルーの海が見れるはずのイーフビーチも、
本当にそうなのか?と思わせるような風景が漂っている。
この日の宿泊先は、当時、東北楽天がメインキャンプを張っていた球場の近くにあり、
しかもそんなに値段が高くなく、リーズナブルに泊まれるホテルだ。
お目当ての球場はこのホテルから歩いても数分だ。
でも、せっかくだから、傘を刺しながら、
土砂降りの中で、写真を撮ったのがこれである。

とりあえず、これで久米島の目的は果たした。
球場をひとしきり撮影した後、
私は、ここまで来たんだからとにかく飲もう!
そう思って、ホテルの周辺を歩き、何か名物はないかと探してみた。
久米島は具志川町と仲里町が合併した出来たらしいが、
その中心街はやっぱり離れている。
かつて、別々の町だったんだなという印象が漂う。
その中の仲里町の中心街はこんな感じだった。

すべての店が閉まっていた。
雨だし、夕方だし、こんなもんだろうね。
仕方なく、私はホテルの隣にあったコンビニで、
泡盛を含め、おつまみもいろいろ買って、
その夜は1人で飲みまくった。
特に寂しさを感じることもなく、
雨降る南国の夜を満喫した。
ホテルの前には昭和の雰囲気のあるスナックがあったが、
立ち寄る勇気もないまま、ひとしきり飲んだ後、
そのまま寝ることにして、翌日の船に乗り遅れないよう、最善の策を採ったのだった。